事例:共創プラットフォーム
カンブリア紀の到来です。古生代前期、生物の多様性が爆発的に増えたと言われている時代。その要因のひとつに、生物が眼を持ったことがあげられています。それまで見えなかったものが見えるようになったことが、捕食をめぐる環境に影響をおよぼし、生物進化と淘汰において重要な意味を持ったのではないかという説です。
高性能のセンサーは、現代における「眼」と考えられます。実際に、これまで認識することのできなかったものを、データとして取得することができるようになってきました。右下の図でいう「みえる」が、このセンサーによるデータ化です。さらに、人工知能などによる解析や解釈によりデータが情報化されます。これが「わかる」です。そして、解釈された情報をもとに、課題を発見し、その課題を解決するための介入を行うことができるようになります。これが「できる」です。その結果として、エンドユーザーである人々の生活が改善されていく。
センサーという眼を手にすることで、これまで見えなかった課題が発見され、課題解決の方法に多様性が生まれる時代。すなわち、課題解決サービスの多様性が爆発的に増えるカンブリア紀なのではないでしょうか。
総務省発行の平成27年情報通信白書によれば、2020年にはIoTデバイスは530億個にものぼると言われています。様々なセンシングデバイスが我々の生活に入り込み、これまでデータ化できなかったようなものまでもが定量的に計測されるようになります。さらに、専門家や機械学習、人工知能などにより、情報化され、可視化され、さまざまな形での活用が可能な時代に入っていきます。
そうした時代を見据え、情報産業にとどまらず、人々の生活に対して改善介入を行うことのできる様々な事業者とともに、大きなうねりを作り出していくためには、センサーメーカー、人工知能研究者、介入サービス事業者らの連携を促進することが重要だと考えています。
データや技術中心のオープンイノベーションではなく、エンドユーザーである人々の生活の未来像を描き、その未来像を現実のものとするための共創関係をつくりせる場づくりとしくみ作りを進めていきたい。そう考えています。
私たちは、ホオバルの世界観にある「道具の活用」「誰かと協力」という考え方にもとづき、上記のようなビジネス共創の場やしくみづくりを、センサーメーカー、人工知能研究者、様々な介入サービス事業者の方々とともに、いくつかのプロジェクトに参画し、実施しています。
課題先進国の日本から、課題解決の多様性大爆発を!
日経BPとホオバルの共催による、生体情報活用ビジネス研究会などのクローズドイベントを開催。